それ80年以上も前に山本が言ってたよ(人材育成愚痴話)
「採用しては人が辞めていくっていうのをどうにかしたい」に山本さんが80年以上も前に答えてくれていたって話。
会社というのは、人がいないと成り立たないわけであって、採用しては人が辞めていく会社というのは誰得?っていうことに人は気づかないのだろうか(愚痴)。
いきなり愚痴ってしまいましたが、そんな愚痴を頭の中でぐるぐる妄想していましたら山本さんの名言が思い出されたので、何かそれらしきこと(教訓めいたこと)が書けるかと思い書いてみました。
山本さんとは、山本五十六(やまもといそろく)さんのことです。第二次世界大戦時の海軍大将だった人です。
さて、前置きはこれぐらいにして、愚痴話の続きをお話ししましょう。
人を育てる。会社が発展していくためには欠かせないこと。たとえば、基本的なことが出来ていないときは指導しなければいけない。ただ、そこで余計な一言を付け加える人が後を絶ちません。この余計な一言っていうのは必要ないからね。余計な一言っていうのはたいてい相手を否定する言葉だ。そんな一言は百害あって一利なし。というか、害しかない。もう一度言う。余計な一言っていらないからね。
「前にも言ったでしょう」
「こんなこと、うちの娘でもできる」
「おまえ居る意味ある?」
うわ~、こんな言葉投げられたらへこむよね。
イラッとするし、腹が立つ(むかつく)。
落ち込む~。
余計な一言を言われた相手は、おおかたこんな反応をする。まあ、少なくとも僕はこんな反応をする。
そうなると、もはや注意された内容なんて一切入ってこない。
次は同じ間違いをしないようにこうしてああしてこういう段取りをしていこうって冷静に反省できるかって言われたら、そりゃ無理だ。だって、へこんだり、むかついたり、落ち込んだりといった感情があまりにも大きいから、冷静になれる余地なんてありゃしない。
そんなもんだから、次もまた同じようなへまをやっちまう。
そうすると、もれなく余計な一言付きの指導を頂戴する。
以下、その繰り返し。
では、どうすりゃいいかって?
「ここは、こうすりゃいいんだよ」ってだけ伝えるだけでいいんだ。
そして次がとても大切。それが出来たときには、それがどんなに当たり前のことであっても出来ているって事を承認してあげるとよい。そうすれば相手は小さいながらも自信にもつながるし、その行動がしっかりと定着してくるからね。
だから、トレーナー役の人の役割って大切だ。その人ができるようになるためには、相手のやる気にだけ頼ってはダメです。
トレーナー役の人が見てあげて、出来ていることを承認してあげて、自信を1つ1つつけてあげるというトレーナーの役割がないと育ちません。
その人のやる気だけで一人前になってもらおうとするから成果が出ないのである。
こうしたことを80年以上も前に言っていた人がいた。
山本五十六である。
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。 話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。 やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」
軍隊と言えば体罰当たり前のスパルタ教育の権化みたいなところであるが、その総大将が言った言葉である。軍隊という組織はつまりは人を育てなければ強くはならないわけであって、つまり彼は、人を育てるための大切なことを知っているが故にきっと総大将にまでなれたんだと思います。もちろん、それだけではないでしょうが。
戦争の時代だから軍人を育てていかないといけなかったわけであるが、今の時代に生きていれば山本五十六は人材育成大臣になっていたかもしれない(そんな大臣ないけどね)。
採用しては人が辞めていく会社なんて、山本五十六にとってはありえないのであります。
っていうか、だれにとってもありえないのであります。
おわり。