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「デッドアイ・ディック」登場人物まとめ

 

人生にご用心! / 「デッドアイ・ディック」 - ブーフーとブールーのあいだ

 

デッドアイ・ディック (ハヤカワ文庫SF)

デッドアイ・ディック (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

ルディ・ウォールツ(ルドルフ・ウォールツ)

物語の語り手。

のちにデットアイ・ディックの異名でミッドランド・シティの住人に知れ渡ることになる。

シュラムズ・ドラッグストアの夜勤を担当する公認薬剤師。

たった一晩の上演で打ち切りになった戯曲「カトマンズ」の作者でもある。

    

デッドアイ・ディックという人物は、ミッドランド・シティで罪悪感にさいなまれていたからこそ、故郷の町からこれ以上遠く離れようのない土地カトマンズでの、ジョン・フォーチュンのまるきり無意味な死を、なぜか壮大なものに感じていた         

 

オットー・ウォールツ 

ルディ・ウォールツの父。1892年にのぞき穴が開いた。大芸術家。

アドルフ・ヒトラーと親交があるが、のちにそのことは一切ひと言も言わなくなる。

その他、数々のことをやらかすことになる。          

 

エマ・ウォールツ

ルディ・ウォールツの母。1901年にのぞき穴が開く。

ミッドランド郡ナショナル銀行の創立者で筆頭株主でもあるリチャード・ウエッツェルの娘。

ルディの両親はいつも食事を召使かルディに作ってもらっている。

 

フェリックス・ウォールツ

ルディの7つ年上の兄。いつも嘘ばかり教える。

美しく荘重な声の持ち主。            

放送会社NBC元社長。5回結婚することになる。           

            

オーガスト・ガンサー 

若いころにベルリンで美術を勉強したことのあるやくざなドイツ人。

ルディの父オットー・ウオールツが10歳のときの家庭教師。       

二人はへべれけになるまで酒を飲んだり、中西部最高級の売春宿の上得意になったりするほうに精を出した

 

ジョン・フォーチューン

戦争の英雄で酪農家。ルディの両親の結婚式のときの父の付添人。

妻の亡くなったあと、ジェームズ・ヒルトン著『失われた地平線』に啓発されてヒマラヤに出かけた。

その本のなかで著者は「ほかの世界からは秘密の、小さい、隔離された国の話で、そこではだれもほかの人間を傷つけようとしたためしがなく、みんなが幸福で、だれも年をとらない」という「架空のエデンの園をヒマラヤ山中におき、それを『シャングリ・ラ』」と名づけている。

ジョン・フォーチューンはネパールの首都、カトマンズに眠る。

 

ジーノ・マリティーモ マルコ・マリティーモ(マリティーモ兄弟)

ミッドランド・シティに来たはじめてのイタリア人兄弟。

のちに町いちばんの建築請負業者建設会社(マリティーモ兄弟建設会社)となり町の有力者になる。

ミルドレッド・バリー記念芸術センターを建設する。

ルディの父亡きあと、ルディと母のために軽便住宅を贈る。                   

メアリー・フーブラー 

召使。ルディの「両親はつねに召使を雇っていた」

ルディと多くの時間を台所で過ごす。

 

エロイーズ・メッツガー 

ジョージ・メッツガーの妻。妊娠中とつぜんのぞき穴が閉じる。

 

ジョージ・メッツガー

ビューグル・オブザーバー紙の地方部長。エロイーズ・メッツガーの夫。

 

ドウェイン・フーバー

この地方でいちばん成功したポンティアック自動車販売業者。

シリア・ヒルドレスの夫。

 

シリア・ヒルドレス

ルディの兄フェリックスが高校の卒業ダンス・パーティに彼女を招待する。

だれも見たことがないほどのすばらしい美人。ドウエイン・フーバーの妻。

演劇のヒロイン。

はだしで、ナイトガウンの上に夫のトレンチコートをはおった格好でウイル・フェアチャイルド記念空港に現れる。

 

フランシス・X・モリシー 

警察署長。父の狩猟仲間。

 

バーナード・ケッチャム 

弁護士。

ジョージ・メッツガーの代理人を務め、訴訟の結果、ルディの父は財産をほとんどなくした。

のちにルディとフェリックスの代理人を務めることになる。

 

フレッド・T・バリー 

高性能兵器体系のメーカーで、ミッドランド・シティ最大の企業であるバリートロン社の創立者で独占経営者。独身。母と二人で世界を駆けめぐる。

などなど、

 

登場人物たちを振り返って

ちなみに私は、物語の語り手でもあり主人公でもあるルディの兄フェリックスが大好きです。なんだかんだとやらかしますが、なんだかんだ家族のことを忘れはしない、心優しい兄貴です。

 

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