ローズウォーター家の歴史まとめ
ローズウォーターさんがたくさん出てきて訳がわからなくなった時のために。
ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを (ハヤカワ文庫 SF 464)
- 作者: カート・ヴォネガット・ジュニア,浅倉久志
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1982/02
- メディア: 文庫
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この物語にでてくるローズウォーター家の歴史、系図をまとめてみました。
小説を読むときの参考になれば幸いです。
ローズウォーター家、インディアナ州の本家とロードアイランド州の分家
まずはインディアナ州の本家とロードアイランド州の分家の系図です。
ローズウォーター財団初代の総裁であるエリオット・ローズウォーターに果たして子どもはいるのか?このままでは財団総裁の地位そして財産が分家のフレッド・ローズウォーターに移ってしまうかもしれない!!!さてはて、、
ローズウォーター家の始祖
ところで、物語の中ほどに「ロードアイランド州のローズウォーター家年代記。メリヒュー・ローズウォーター編」という原稿をフレッド・ローズウォーター(あわれな保険屋)が見つける場面があります。その原稿によると、ローズウォーター家の一族の始祖はジョン・グレアムという男であり、出所はイギリスコーンワル(コーンウオール)半島沖のシリー諸島であると書かれています。
1645年
ジョン・グレアム(後にジョン・ローズウォーターと名乗る)、清教徒革命を逃れてきたチャールズ王子、後のチャールズ二世を護衛する一隊に加わりコーンワル半島沖のシリー諸島の一つセント・メリー島に到着した。
以来、彼はここに住み着き、7人の息子と6人の娘をもうける。
その中の三男フレドリックがロードアイランド州のローズウォーター家の直系の先祖となる。
フレドリックの息子ジョージはローズウォーター家ではじめてシリー諸島を離れロンドンに向かう。
1732年
ジョージの二人の息子のうち、下の息子ジョンが新世界(アメリカ)ジョージアへ調査旅行に向かう。
1742年
ジョンはスペイン軍を相手にブラッディー・マーシュの戦闘で重傷を負う
さて、1700年代半ばってどんな時代かといいますと、アメリカ独立戦争の前、アメリカがまだ植民地だった頃の話です。
実は、フレッドが見つけた原稿はここまででした。え~なぜ?小説を読めばわかりますのでお楽しみに!
このあとローズウォーター家についての記録は約100年後の南北戦争(1861年 - 1865年)の頃の話まででてきません。そう、あのノアとジョージの兄弟の話です。この空白のおよそ100年のあいだのローズウォーター家についてはおそらくあわれな保険屋フレッドが見つけたあの「ロードアイランド州のローズウォーター家年代記。メリヒュー・ローズウォーター編」に記されているだろうと思われるのですが、、、。残念です。
おそらくジョン(スペイン軍との戦いで負傷したジョンです)がそのまま新世界(アメリカ)で植民地開拓をしながら子孫を残し、その子孫が、あるいはそのまた子孫がノアとジョージの兄弟を産んだものと思われます。そしてそこからインディアナ州の本家とロードアイランド州の分家に分かれていく。
こうしてみますと、「ロードアイランド州のローズウォーター家年代記。メリヒュー・ローズウォーター編」のなかでフレドリック・ローズウォーターがロードアイランド州のローズウォーター家の直系の先祖となってますが、きっとインディアナ州のローズウォーター家の先祖にもなるのではないかと推測がされますし、さらにはジョン・グレアムはインディアナ州のローズウォーター家の始祖でもあることになろうと思われます。
つまり、すべてはジョン・グレアムから始まったんだ、と。
なんだか、たくさんのローズウォーターさんがでてきましたね。こんがらがってないですか?系図を見ながらゆっくりと追ってみてくださいね。
ローズウォーター家の歴史についてまとめはいったん終わります。
次はローズウォーター家の地理についてまとめてみたいと思います。
ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを (ハヤカワ文庫 SF 464)
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